うれしかったこと、怖い話

朝霞で開院してから、うれしいことがいくつかありました。
 ひとつは、このブログを読んでくださって、さない耳鼻科クリニックを受診された方がいらしたこと。「先生がやさしそうだったから・・・」とその方はおっしゃっていましたが、はたして、結果がどうだったかは私にはわかりません。でも、病院や医院のドアをあけるのは、患者さんにとってはとても大きなハードルだということは実感しています。相談してみたいけど、「なんていわれるか怖い」、「変な治療をされたら怖い」、「怖い病気だったら恐い」。様々な「こわい」という感情を抑えて、なを、医院を訪れざるを得ない方達の気持ちを私たち医療者は忘れてはいけないと思います。しかし、もう一方で、「つべこべ言わずに、楽になる薬をくれればいいんだよ」と、威嚇的に私たちをにらみつける人たちもいます。そんなとき薬の副作用なんてくどくど説明すると、とっても恐い思いを私たちがします。医療も人と人とのコミュニケーションですから、合う、合わない、もあるかもしれません。朝霞に来てほぼ1ヶ月。この地でどんなコミュニケーションを築いていけるのか、わくわくすると同時に怖い気もします。
 でも、うれしいことのもうひとつ。千葉で治療をさせていただいた方々が、ポツリ、ポツリとこの朝霞まで、さない耳鼻科クリニックを訪ねてくださったのです。本当にうれしい。医者と患者というより、何か、気持ちが通じている友人のような。佐内明子はちゃんとやっているか、心配して見に来てくださったのでしょうか。ホームシックになりかけていた私にとって、何よりの贈り物です。直接、朝霞までいらっしゃれないまでも、お花や暖かいお手紙もいただきました。本当にありがとう。
 明日は休診です。ホームページの、小児の中耳炎の項を書き足そうと思っています。典型的な中耳炎の鼓膜の顕微鏡写真をとらせていただいた、朝霞の某くん、ありがとう。もう、大丈夫ですか?
 写真のアップは9月になってしまいますが、耐性菌やいろんな問題がある中耳炎について、私なりの解説をしていきたいと思います。