温泉成分、ライブハウス、診療報酬

 今回のタイトルは、全く関連のなさそうな3個の単語ですが、院長が昨日、今日と関わっている主な出来事です。
 
 まず、温泉。以前のブログで触れた、温泉療養で副鼻腔炎の症状が軽快してしまった男性が、その温泉成分表をさない耳鼻科クリニックに持参してくださいました。成分については検討中ですが、その方は源泉でご自分で鼻洗をされたとのことでした。現在はあまり行われませんが、昔の蓄膿症の手術の後は、そういえば、いろいろな薬液で鼻を洗ったものでした。副鼻腔と鼻腔の交通路についてくるかさぶたを除去するのが目的でした。病院と違って開業医は時間のやりくりが自由にできるので、そういった基本的な処置を積極的に行っても良いかな、と考えなおしています。朝霞のOさん本当にありがとうございました。
 
 次のライブハウス。不祥の息子が昨晩、自分たちの演奏を聴きに来い(実はチケットをさばきたかっただけのようでした)というので、のこのこと若者のたまり場に出かけていきました。耳をつんざくような大音量で、音響外傷(強大音を聞いた後の難聴)を心配しましたが、音響設備がよいのか、不思議と心地よく、ドラムの振動音を身体に受けて、しばしのあいだ時を忘れて過ごしました。勿論、私は耳栓をしていましたが。派手な格好をした若者たちでしたが、互いの演奏を批評し合い、熱心に聞入っている姿には、なにか、ちょっと感動いたしました。

 そして、診療報酬請求。医療機関は毎月月末になると、その月に行った診療行為(処置、手術、検査等)に対して、国民健康保険団体連合会と社会保険診療報酬支払い基金に患者さんが窓口で支払った残りの金額を請求します。上記の保険団体は、請求内容に誤りがないかどうかを審査し、後に各医療機関に査定された金額を支払います。査定とは支払い額の減額を意味しますので、請求時には、厳密に病名と診療行為が一致しなければなりませんから、この作業がとても大変なのです。例えば、耳掃除をして差し上げて、耳垢除去という処置料が生じたとします。もし、耳垢という病名をつけ忘れると、さない耳鼻科はそれに対しての報酬を受けられなくなります。処置だけなら、私の時間と労力がつかわれただけですので、「まあしょうがないか・・・」とあきらめもつきますが、点滴や手術など、医薬品や材料を使用した場合は、まるまる損をしてしまうことになります。病名の単純なつけ忘れなら、さない耳鼻科のミスですが、患者さんのためにと思って行った医療行為が認められ場合は、各保険者とのやり取りが続きます。そんなこんなで、これから来月の10日頃までさない耳鼻科の夜なべ仕事が続きます。

 明日は関東に台風が近づくとのこと。さない耳鼻科は大雨のときはいつもガラガラだから、ちょっと明日は寂しいかもしれません。